2011年1月5日水曜日

姜尚中「姜尚中の政治学入門」集英社新書

なんてわかりやすい政治学入門書だろうとびっくりしました。
アメリカ、暴力、主権、憲法、戦後民主主義、歴史認識、東北アジア
これらの7章を通じて現代の日本を政治がどうであったかを歴史的認識を駆使して、興味深く、具体的にとらえます。
読んでいて難しくなんかないし、身近な話ばかりで、しかもレベルの高い内容でした。章ごとに、たとえば戦後民主主義では丸山真男「超国家主義の論理と心理」やジョンダワ―の「敗北を抱きしめて」などの名著も紹介し、さらに深く探求できるような仕組みになっている。
丸山の「永久革命としての民主化」という思想はいかにも戦後的で民衆の政治的行動の原点でした。そういうこともちゃんと教えてくれます。